車を6台乗り継いでも、好きな見た目から選ぶところは変わっていません。変わったのは、その車で暮らしていくために確かめたい条件です。
一人暮らしから、結婚、犬との暮らし、子どもとの生活へ。広さに加えて、自分に合うシート、乗り心地、手放すときの条件も、実際に所有してから見えてきました。
読んでほしい方:欲しい車はあるものの、家族の使い方や快適性、費用も考えると決めきれない方。
読後に取ってほしい行動:気になる車の試乗を予約し、普段の姿勢での乗り心地と、いつもの座席配置での荷室を実車で確かめてください。
この記事の要点:6台の経験を、選んだ理由と乗り換えた理由に分けて振り返ります。好みを残しながら、自分に合う車を確かめる視点を整理します。
6台を並べると、好きな理由と乗り換える理由は違っていた
私は東京23区に住む30代の会社員です。Volvo C30から始まり、Range Rover Evoque、Volvo XC90、Land Rover Discovery、BMW X7を経て、現在はTesla Model Y Lに乗っています。
妻と息子、犬との暮らしのなかで車を使っていますが、最初のC30を買った頃は、名古屋で会社の寮に暮らしていました。
車歴だけを並べると、少しずつ大きな車へ乗り換え、最後にEVを選んだように見えます。その間に何があったのかを、購入と乗り換えに分けると次のようになります。
| 車 | 惹かれた理由・必要になった背景 | 所有して分かったこと・次へ進んだ理由 |
|---|---|---|
| Volvo C30 | 見た目が好き。遠出する手段が欲しかった | 車に乗ること自体が目的に。結婚後、2人では手狭に感じた |
| Land Rover Range Rover Evoque | 見た目に惹かれた | 大きな後悔はなかった。購入額で売れたことが次の車を選べる要因になった |
| Volvo XC90 | 見た目と紹介動画がきっかけ。犬を迎えて広さも必要に | 車両感覚のつかみにくさと、長時間運転での腰への負担が気になった |
| Land Rover Discovery | 好きな見た目、大きさ、人と被りにくいこと | エアサスの乗り味に満足。子どもが生まれ、さらに荷室の広さを求めた |
| BMW X7 | 紹介動画をきっかけに、予算に収まる車両に出会った | 乗り心地と荷室に満足。その後、新技術への期待や費用を含めてEVを検討した |
| Tesla Model Y L | 新技術への期待と、家族で使える実用性 | 充電やワンペダル走行への不安は使用後に変化。一方、乗り心地にはX7との差を感じた |
これは車種の優劣を示すものではなく、同じ私でも、暮らしと所有経験によって、次に確かめたいことが増えていった記録です。
C30とEvoqueでは、まず見た目に惹かれた
C30を選んだときは、名古屋の寮生活に少し飽きかけていて、遠出する手段として車を考えていました。そこで見た目に惹かれたのがC30です。
買ってからは、それまで電車で行っていた場所にも車で出かけるようになりました。目的地へ着くためだけでなく、車に乗ることそのものが目的になった。最初の1台は、私の移動の仕方を変えました。
結婚して2人で使うには手狭に感じるようになり、次に選んだのがEvoqueでした。この車も、入口は見た目です。
生活の条件が変わったからといって、見た目への好みがなくなったわけではありません。使う人や必要な広さが変わったうえで、自分が惹かれる車を選んでいました。
Evoqueには、特に大きな後悔はありませんでした。次へ進めた要因の一つは、当時の中古車相場の上昇によって、買った金額で売却できたことです。
これはそのときの私の売買結果です。同じように売れると見込んで買うことはできません。ただ、車への不満と、乗り換えられる条件がそろうことは、別だと分かる経験でした。
候補を探すときも、「今の車で困っていること」と「次の車に惹かれる理由」を分けてみると、自分が何を変えたいのかが見えやすくなります。
XC90では、好きな車でも身体や運転感覚に合うとは限らなかった
犬を迎え、さらに広さが欲しくなった頃に選んだのがXC90です。これも見た目が好きで、五味康隆さんの動画が購入のきっかけになりました。
ところが、実際に使うと、私は車両感覚をつかみにくく感じました。長時間運転したときの腰への負担も気になりました。
C30でもシートが自分に合わないと感じたことがあり、車の評価と、自分が座って運転したときの相性は、分けて考える必要がありました。これは私自身の感覚で、ボルボのシートが誰にとっても合わないという意味ではありません。
XC90は、残債をカバーできるなら売却したいと考えていたところ、査定で希望する金額が出たため手放しました。
好きな見た目は、購入を考える十分なきっかけになります。ただ、使い続けるときに気になる点まで消してくれるわけではない。この違いは、所有してみて分かりました。
次の候補に試乗するなら、加速や装備だけでなく、普段に近い姿勢で座れるか、左右の車体の位置をつかめるかも確かめたいところです。短い試乗で長時間の相性まで断定せず、判断しきれない点を残しておくことも必要だと思います。
DiscoveryとX7で、残したい乗り心地と必要な荷室が具体的になった
Discoveryは、見た目が好みで、大きく、人と被りにくいことにも惹かれました。当時の私には、それが所有する喜びにつながっていました。
使って特に満足したのは、初めて経験したエアサスペンションの乗り味です。それまでの車と違う感触があり、初めてのディーゼル車の走りにも満足していました。
その後、子どもが生まれ、「もう少し荷室が広かったら」と思って調べるなかで、予算に収まりそうなX7に出会いました。
X7を使う頃には、荷室に求めるものも具体的になっていました。我が家では、2列目にチャイルドシートを付けたまま、後ろの荷室を使います。IKEAで大きな家具を買ったときやゴルフへ行くときに、チャイルドシートを下ろさずに済むことが便利でした。
同じ「広い車が欲しい」でも、普段の座席を残したまま何を載せたいのかまで考えると、確かめる場所が変わります。
後席を倒した最大の荷室だけを見るのではなく、家族が普段使う状態で確認する。乗り心地も、装備名だけで判断せず、自分が残したい感触と比べる。DiscoveryとX7の経験は、次の車を見るときの比較基準になっています。
Model Y Lでは、実用性を残しながら新しい体験を選んだ
X7には、乗り心地や長距離での疲れにくさも含めて満足していました。そのX7からModel Y Lへ乗り換えたのは、今の車が嫌になったからではありません。
新しい運転支援・自動運転技術への期待があり、家族で使ううえでの実用性も確認しました。さらに、X7を持ち続けた場合の費用と、乗り換え後の支払い・維持費を検討しています。
ここでいう技術への期待は、購入時の動機です。将来の機能が使えることを前提に、現在の車の価値を保証するものではありません。
所有してからは、購入前に不安だったワンペダル走行に慣れ、自宅充電なしでスーパーチャージャーを使う生活も、私の使い方では気にならなくなりました。
一方で、乗り心地はX7との差を感じます。得られるものがあったからといって、前の車で満足していた点がすべて引き継がれたわけではありません。
この乗り換えで比べたことは、BMW X7からTesla Model Y Lへ乗り換えた理由で詳しく整理しています。
車格や価格の上下だけでは、自分が何を得て、何を手放すのかは分かりません。乗り換えを考えるときは、今の車への不満だけでなく、満足していて次にも残したい点を、候補車の実車で確かめることが大切です。
次の1台は、好きな気持ちを持ったまま普段の使い方で試す
6台の経験を振り返ると、私の車選びは、好みを生活に合わせて消していくものではありませんでした。
好きな見た目が出発点なのは今も同じです。そこに、2人で使う広さ、犬や子どもと出かける荷室、自分の身体に合う乗り味、乗り換えが成立する費用の条件が加わってきました。
次の候補があるなら、販売店に試乗を予約し、普段の使い方に近い状態で確かめてください。私はXC90で車両感覚とシートの相性が気になり、X7ではチャイルドシートを付けたまま使える荷室に価値を感じました。カタログや展示車の印象だけでは、この違いは見えにくいものです。
試乗では、普段の姿勢で座って運転し、車体の位置をつかみやすいか、乗り心地に受け入れにくい違和感がないかを確かめる。家族で使うなら、いつもの座席配置にして、必要な荷物を載せられるかも見てください。チャイルドシートや荷物を持ち込む場合は、事前に販売店へ確認すると確実です。短い試乗で長時間の相性まで断定せず、確認できなかった点は契約前にもう一度確かめます。
費用も、購入時の支払いだけでなく、持ち続ける費用と手放すときの負担が自分の条件に合うか、見積もりや契約条件で確認が必要です。家族も使うなら、自分だけが便利だと思っている点が、家族の使い方にも合うかを一緒に実車で確かめられます。
その結果、今の車に乗り続けることや、候補を保留することもあります。好きという気持ちがあっても、今の条件では合わないと分かれば、それも一つの判断です。
私の場合は、好きな車に乗りながら、次に確かめる条件が増えてきました。あなたが今、惹かれている1台も、好きな気持ちはそのままに、実車で普段の暮らしとの相性を確かめてみてください。
2026年9月19日執筆。過去の所有経験と、執筆時点の本人の考えをまとめています。使い勝手や乗り心地の評価は個人の感想です。


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