BMW X7からTesla Model Y Lへ乗り換えた理由|満足していた高級SUVを手放した本音

読んでほしい方

  • BMW X7などの高級SUVに満足している一方、今後の維持費が気になっている方
  • Tesla Model Y Lへの乗り換えで、何を得て何を失うのか知りたい方
  • 車格やスペックではなく、自分の生活に合う基準で次の車を選びたい方

読後に取ってほしい行動:いまの車に求めるものを「手放したくない価値」と「これから得たい価値」に分け、維持・売却・充電を含めて比較してください。

この記事の要点

  • X7に故障や大きな不満があったのではなく、将来の維持への不安と価値基準の変化から乗り換えた
  • Model Y Lを選んだ決め手は、FSD(Supervised)への期待、家族に合う6人乗り、乗り換えを現実的にした売却価格と補助制度
  • 乗り心地と所有感はX7が上。Model Y Lでは、運転の楽さと新しい車との付き合い方を得た

BMW X7から、Tesla Model Y Lへ乗り換えました。

私が所有していたのは、2020年式のBMW X7 xDrive35d M Sportです。2025年2月から2026年5月までの約1年3か月、約7,000kmを走りました。乗り心地にも走りにも満足しており、大きな故障もありませんでした。

それでも乗り換えたのは、X7が嫌になったからではありません。これから車に何を求め、何にお金を使いたいかを考えたとき、私の中の優先順位が変わったからです。

次に選んだModel Y Lは、5人乗りのModel Yとは異なる、3列6人乗りのモデルです。2026年5月上旬に注文し、8月上旬に納車されました。この記事は納車後1か月未満の初期評価であり、長期的な耐久性や維持費を判断できる段階ではありません。

ここでは、満足していたX7をなぜ手放したのか、Model Y Lに乗り換えて何を失い、何を得たと感じているのかを、現在地も含めて率直にお伝えします。

目次

X7は、手放した今でも満足度の高い車だった

X7で特に気に入っていたのは、乗り心地です。

エアサスペンションが路面の細かな凹凸をやわらかく受け止め、大きな車体を落ち着いて走らせる感覚は格別でした。直列6気筒ディーゼルの力強さにも余裕があり、シフトショックはほとんど気になりません。高速道路ではACCの精度にも助けられ、長距離を走っても疲れにくい車でした。

車内の質感や大型高級SUVならではの存在感も含め、乗っている時間そのものに満足感がありました。Model Y Lに乗り換えた今も、滑らかな乗り心地とラグジュアリーな所有感ではX7の方が上だと感じています。

だから今回の乗り換えは、X7の欠点を理由にしたものではありません。手放すことで失う価値を理解したうえで、それより優先したいものができた、というのが正確です。

故障したからではなく、「これから何に払うか」を考えた

私がX7を購入した時点で、車両は約4年半が経過していました。22インチタイヤやエアサスペンションは、X7の魅力を支える装備である一方、交換や修理が必要になれば負担が大きくなり得ます。

ただし、私の所有中にタイヤを交換したわけでも、エアサスペンションが故障したわけでもありません。「古くなったX7は必ず壊れる」と言いたいのではなく、今後いつ発生するか分からない大きな支出を、私自身がどう受け止めるかという問題でした。

考えるきっかけになったのは、次の問いです。

これから同じようにお金を使うなら、いまの満足を維持するために払いたいのか。それとも、これまでにない運転体験や、今の生活に合う車へ払いたいのか。

以前の私は、車の格や所有感を大切にしていました。しかしこの時期には、日々の運転の負担が少ないこと、家族に合う使い勝手、これから伸びる技術を体験できることへ、価値の中心が移っていました。

BMW X7を実際に約1年3か月所有して感じた満足と、購入前に考えておきたい注意点は、「サラリーマンでも高級SUVは持てる?BMW X7を所有して分かったこと」で詳しく整理しています。

Model Y Lを選んだ3つの理由

1.FSD(Supervised)への期待

Teslaを選んだ最大の理由は、FSD(Supervised)への期待です。

私は以前、ロサンゼルスでWaymoの無人配車サービスを利用し、自動運転技術への見方が大きく変わりました。「まだ先の話」だと思っていた技術が、すでに日常の移動に使われている。その体験から、これから車を選ぶなら、運転支援技術の進化を判断軸から外せないと考えるようになりました。

ただし、WaymoとTeslaのFSDは別の仕組みです。Waymoでの体験が、そのままTeslaで得られると考えたわけではありません。

また、FSD(Supervised)はドライバーによる常時の監視が必要な運転支援機能であり、車を完全な自動運転車にするものではありません。2026年8月24日時点で、市街地でのオートステアリングを含むFSD(Supervised)は日本では提供されておらず、提供時期も確約されていません。

つまり私は、現在使える価値だけでなく、実現時期が読めない将来への期待も含めてModel Y Lを選びました。ここは、この乗り換えの魅力であると同時に、明確なリスクでもあります。

2.3列6人乗りが、家族の使い方に合っていた

我が家は、基本的に私と妻と息子の3人で乗ります。Model Y Lは2列目が左右独立したキャプテンシートで、必要なときには3列目まで使える6人乗りです。

犬と出かけるときは3列目を倒し、荷室として使います。以前のX7も6人乗りだったため、「普段は2列目までと広い荷室を使い、必要なときだけ3列目を使う」という我が家の使い方を引き継げました。

新しい技術への期待だけでなく、現在の家族の生活に無理なく収まったことが、Model Y Lを選べた現実的な理由です。

3.売却価格と補助制度が、乗り換えを現実的にした

金銭面で最も大きかったのは、X7の売却価格です。

複数の買取業者による最高査定は約440万円でしたが、最終的に利用したセルカでは、手数料控除後で550万円を超えました。売却方法を変えたことで100万円以上の差が生まれ、乗り換えの現実味が大きく増しました。

最初から550万円を超える条件が出たわけではありません。査定額がローン残債を100万円以上下回った段階で、すぐに売却せず何を確認したのかは、「査定が残債を100万円以上下回ったときの判断」でまとめています。

これに加えて、私の場合は国のCEV補助金127万円と東京都の補助金70万円を申請済みです。ただし、この記事を書いている時点ではどちらも受領前です。また、購入時の特典としてスーパーチャージャー3年間無料が適用されました。

補助額やキャンペーンの条件は、登録時期、居住地、車両、注文時期などで変わります。これから購入する方は、私の条件をそのまま当てはめず、国・自治体・Teslaの最新情報を確認してください。

ここで誤解してほしくないのは、「EVへ乗り換えれば必ず安くなる」という話ではないことです。EAPなどを含む私のModel Y Lの支払額は約860万円でした。支出総額だけを抑えるなら、故障していないX7に乗り続ける方が安かった可能性があります。

それでも、X7の売却額、補助制度、一定期間の充電費、今後の大きな整備に対する私の不安、毎月の支払いを合わせて考えると、乗り換えに納得できる条件がそろいました。これは「節約」ではなく、何にお金を配分するかを選び直した結果です。

乗り換えて失ったもの、得たもの

失ったもの:X7の滑らかな乗り心地と所有感

Model Y Lへの乗り換えで明確に失ったのは、X7の乗り心地とラグジュアリーな所有感です。

Model Y Lでは、凹凸のある道やカーブで頭が少し振られるように感じることがあります。X7のエアサスペンションが生み出していた滑らかさとは違い、乗り心地は今もX7の方が好みです。

高級SUVからの乗り換えで、同じ質感や乗り味を求めるなら、この差は試乗で慎重に確認した方がよいと思います。

得たもの:ワンペダル走行の楽さと、新しい時間の使い方

一方、Model Y Lで最初に良さを感じたのは、ワンペダル走行の楽さです。アクセル操作を中心に加速と減速を調整でき、街中でブレーキへ踏み替える回数が減りました。試乗時には慣れられるか不安でしたが、日常で使うと運転の負担が少なく感じます。

もう一つ、予想外だったのが充電時間です。

我が家には自宅充電設備がなく、現在はスーパーチャージャーを利用しています。購入前は充電を面倒に感じるだろうと思っていましたが、実際には、充電中に車内で一人になれる時間が、子育ての合間のちょっとした息抜きになっています。

もちろん、これは近くに使いやすいスーパーチャージャーがある私の環境だから成り立つ面があります。自宅充電がない生活を誰にでも勧められるわけではなく、長期的に問題なく続けられるかは、これから検証が必要です。

まだ得たとは言えないもの:維持費の安さとFSD

納車後1か月未満の現時点で、「Model Y Lは長期的に維持費が安い」と結論づけることはできません。保証期間中の安心感はありますが、長期の修理費や保険、タイヤ、電気代まで含めた評価はこれからです。

FSD(Supervised)も、まだ日本で利用できません。将来への期待は乗り換えの理由になりましたが、現時点で得られた価値としては数えない。この線引きは、購入を検討する方にも大切だと思います。

BMW X7とModel Y L、どちらが向いているか

どちらが優れた車かではなく、何を優先するかで答えは変わります。

判断軸BMW X7が合いやすい人Tesla Model Y Lが合いやすい人
乗り心地エアサスの滑らかさを重視する乗り味の違いを許容できる
所有感内装の質感や大型高級SUVの存在感を大切にするシンプルさや新しい操作体験を好む
運転従来の大型SUVらしい走りを好むワンペダル走行の楽さに魅力を感じる
家族利用上質な3列空間を重視する6人乗りと荷室の使い分けを重視する
エネルギー補給短時間の給油で済ませたい自宅または生活圏に充電環境を確保できる
技術現在使える機能を重視する提供時期の不確実性を理解して将来性にも期待する
維持年式に応じた整備費を受け入れられるEVの長期維持費が未確定であることを受け入れられる

特に、FSDだけを理由に今すぐTeslaを選ぶことは、誰にでも勧められる判断ではありません。現在使える機能、乗り心地、6人乗りの実用性、充電環境だけでも自分の生活に合うかを確認し、FSDは実現時期の決まっていない期待として分けて考える方が安全です。

まとめ:「車格を下げる」のではなく、判断基準を選び直した

X7は、手放した今でも良い車だったと思います。乗り心地、走り、高級感のどれにも満足していました。

それでも私は、将来の維持への不安、家族に合う6人乗り、運転の楽さ、FSD(Supervised)への期待、そしてX7の売却価格と補助制度を総合して、Model Y Lを選びました。

これは、X7より上の車へ乗り換えた話でも、安い車へ妥協した話でもありません。車に求める価値が変わり、その基準で今の自分に合う一台を選び直した話です。

高級SUVからの乗り換えで迷っている方は、まず次の3点を書き出してみてください。

  1. いまの車で、絶対に手放したくない価値は何か
  2. 次の車で、これから得たい価値は何か
  3. 維持費、売却額、補助制度、充電環境を含めても、その交換に納得できるか

特に売却額は、一つの査定だけで判断せず、複数の売却方法を比べることで乗り換え条件が変わる場合があります。私がX7をセルカで売却し、買取査定より100万円以上高い条件になった経緯は、「BMW X7をセルカで売却した実体験」で詳しくまとめています。

いま、乗りたい車に、納得して乗る。そのための判断材料として、今回の経験が役立てばうれしく思います。


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